引き寄せの法則って魔法でしょうか?

ポジティブな言葉をおまじないみたいに毎日唱えていれば、本当に夢や恋愛が叶うのでしょうか?
スピリチュアルの世界では、ハイヤーセルフ(高次元にいるもう一人の自分)とチューニングを合わせることで人生が好転していくと言います。

とはいえ、ハイヤーセルフを意識するってなかなか難しそうですよね。

興味はあるけどね。
この記事では、いったんスピリチュアル的な解釈を無視し、医学博士であり農学博士でもあった故・佐藤富雄氏の『口ぐせ理論』を元に、科学的側面から「引き寄せの法則」のしくみと引き寄せの法則の具体的なやり方に迫ってみたいと思います。
- 引き寄せの法則のしくみ
- 引き寄せの法則のやり方

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もくじ
引き寄せの法則のしくみ
まず、佐藤富雄博士の「口ぐせ理論」について。
つねに肯定的な言葉(良い口ぐせ)を使って、前向きな考え方をしていれば、そのような方向に人生は動いていく。否定的な言葉ばかり口にしていると、その通りの人生になってしまう。すべては普段使っている言葉次第なので、否定的な口ぐせはやめようという考え。

名前は違えど、「口ぐせ理論」と「引き寄せの法則」は一緒だね!
佐藤富雄博士によると、思い通りの未来を引き寄せる鍵は「自律神経系」にあるそうです。
心臓の鼓動や呼吸の調節、食物の消化などをコントロールする神経系の一部。意識とは関係なく自動的に機能している。
自律神経系には以下のような特徴があります。
- 脳の錯覚であっても体が敏感に反応してしまう
- 現実であっても想像上のことであっても関係なく反応してしまう
- 過去、現在、未来の区別が付かない
- 「主語」を理解できず何事も自分のことだと思ってしまう
佐藤博士の書籍に分かりやすい例があるので、①~④までを順を追って紹介します。
にせもののクマに心拍数が上がる

生理現象を調べるという名目で学生たちに登山をしてもらい、山頂付近にクマの剥製を本物らしく設置しておきます。
何も知らされていない学生たちは本物と勘違いして、顔面蒼白になったり、興奮して真っ赤になったりするものが続出。
たとえニセモノのクマであっても、本物と錯覚すれば体は著しい反応を示しました。

このことから分かるのは、「脳は体を支配している」ということ!
梅干しを想像しただけで唾液が出てくる

目の前に実物がなくても、「梅干し=すっぱい」という記憶があるため、梅干しのことを考えただけで唾液があふれ出てきます。

安易に悪い想像なんてできないね。
つらい過去を思い出すだけで気分が悪くなる

つらい出来事を思い出したり口にしただけで、気分がどんよりしたり血行が悪くなったりします。
反対に楽しかった出来事を思い出すと、表情が明るくなったり体が軽く感じたりします。
過去のことやまだ起きていない未来のことなのに、想像しただけで今この瞬間のことと捉え、体が反応してしまうのです。

過去の失敗なんて怖くて思い出せなくなっちゃう。
すべて自分のこととして受け止めてしまう

「あの人は美人だ」と言えば、主語を区別しない自律神経系は、自分が言われたかのように気分がよくなります。
反対に、「あなたはなんの取り柄もない」と他人を貶めるようなことを言うと、これも自分のこととして捉えてしまい、気分が悪くなります。

「バカ」「アホ」「〇ね」が口ぐせみたいになっている人いるよね。自分に言っていることになっちゃうんだね。
このように、人間の脳(自律神経系)は私たちが思っている以上に不完全です。
思考や言葉に振り回されて、実際とは違うことをそうだと思い込んだり、勝手に体が反応してしまったりします。
上記の例がすべて自律神経系のしくみによるものだとしたら、ネガティブな思考や言葉をポジティブなものに変えるだけで、人生が好転するという佐藤博士の口ぐせ理論にも納得がいきます。
ふだん何気なく口にしている言葉、つまり口ぐせが、知らず知らずのうちに人生に反映されていくというのは、まぎれもない真実です。使いかたを間違えると、人生のいたるところで損をします。しかし、良い使いかたを体得すれば、行く先々で、甘くておいしい果実を山ほど摘み取ることのできる、実り豊かな魔法の果樹園のごとき人生となります。
引用:佐藤富雄著『いい「口ぐせ」はいい人生をつくる』
引き寄せの法則のやり方
佐藤博士によると、人間には「自動目的達成装置」があるそうです。
人間の脳には志向性があり、明確な目標が設定されると、無意識のうちに目標達成に向かうようになる
引用:佐藤富雄著『いい「口ぐせ」はいい人生をつくる』
アメリカでは「本気で神様に祈るときと同じ要領でイメージを脳に刻み込む」という成功哲学があるそうですが、祈りの文化が根付いていない日本人には難しいのだそう。
そこで、口ぐせ理論の出番です。
将来の自分はどんな家に住み、どんなインテリアで、どんな食事をしているのか。どんな仕事をし、どんな趣味を持ち、どんな人たちとつきあい、どんな休暇の過ごし方をしているのか。あらゆることを詳細に言葉で表現していくのです。
引用:佐藤富雄著『いい「口ぐせ」はいい人生をつくる』

現実のことはひとまず無視することが大切。成功イメージに全集中だよ!
具体的に解説していきます。
まずは、理想とする自分の在り方を口に出して言ってみましょう。
ポイントは細部までしっかりとイメージすること。
✖「彼氏がほしい!」
↓
〇「優しくて包容力があって、私を尊重してくれる彼氏がほしい。彼は考え方が柔軟で視野が広いから事業にも成功している」
※厳密には、完了形で言い切るようにしてください。
詳しくは下記にて解説しています。
出会いすらないのに…と投げやりになる必要はありません。
大事なのは脳の「自動目的達成装置」にしっかりとインプットすること。
そうすることで、脳は理想の自分を手に入れるために「答え探し」を始めます。

今まで見えなかった情報をキャッチしやすくなったり、ヒラメキがあったり、行動にも変化が現れるよ。
慣れないうちは、声に出して言うのが恥ずかしかったり、バカらしい気持ちになったりもしますが、世の中の成功者や夢を実現した人たちの多くが実践している方法です。
そう考えたら、実践しないのはただただもったいない!

言葉に出して言うのと同じくらい効果があるのが、ノートに書くこと。
佐藤博士の書籍では『未来日記』として紹介されています。
未来日記のメリットは、思考がまとまってより具体的になるところ。
うまい文章を書こうとするのではなく、理屈抜きに心が弾む夢をありのままに書いていくことが大事です。
引用:佐藤富雄著『いい「口ぐせ」はいい人生をつくる』
たとえば、理想の彼氏に出会いたいのなら、外見や職業、性格以上に、
彼氏と一緒にこういうことをしたい!
というワクワクする光景を書いていくのが良いそうです。
そして、未来日記をつづるときの注意点はこちら。
- 期間を限定しない
- 未来形では書かない
いつまでに達成する!という期間を設けてしまうと、あせりが出てワクワクする文章が書けなくなってしまいます。
さらに、文章は目標を掲げるときにやりがちな「~の予定」「~するつもり」「~できるだろう」ではなく、完了形で書くのが効果的だそうです。

「未来日記」だけど、未来形は禁止。
良い言葉を積極的に口にするというのは「口ぐせ理論」の根幹です。
「口ぐせ」と言うくらいなので、普段使っている言葉は無意識に出てくるもの。
ここにしっかりと意識を集中して、マイナス言葉を口にしないように努力していきましょう。
- 「すみません」→「ありがとうございます」
- 「もう千円しかない」→「まだ千円ある」
- 「ついてない」→「いい勉強になった」
- 「疲れた」→「頑張った」

間違ってマイナス言葉を使ってしまっても、言い直せば大丈夫。気楽に実践していこう。
上でも触れましたが、夢を現実にするための良い言葉は「完了形」で言うようにしましょう。
なぜなら、「将来、私の夢は叶っている」という未来形の言いかたは、脳にとっては命令でしかないのだそうです。
さらに、未来形の言い回しの怖いところは「今は叶っていない」ということを強調してしまうことにあります。
これでは逆効果どころか悪影響です。
「自動目的達成装置」をオンにするためには、「私の夢は叶った」「私には彼氏がいる」「収入が倍になった」と完了形で言い切るようにしてみてください。

叶ってもいないのに言い切るのは恥ずかしいけど、ここは努力あるのみ!
引き寄せの法則のやり方・まとめ
最後に佐藤富雄博士バージョン「引き寄せの法則」をまとめてみましょう。
引き寄せを成功させる秘訣は、今の状況、つまり現実がどうであるかは無視することです。
佐藤博士の著書にもこう書いてあります。
未来の成功や夢に想いを巡らすとき、人は「できる理由」があっても無視してしまい、「できない理由」「不可能な理由」ばかり見つけだしてくるのです。そして、「だからこのままでいいのだ」と言い訳をして自分を正当化してしまいます。
引用:佐藤富雄著『いい「口ぐせ」はいい人生をつくる』
現実が目標達成のブレーキになっている人に限って、
「引き寄せなんて嘘っぱち」
「引き寄せはインチキ」
「引き寄せの法則は危険」
という言葉で運を引き寄せられなかった自分を正当化しようとします。

耳が痛い…
ちょっとした努力や羞恥心との闘いは必要となりますが、試してみる価値は大いにあると思います。